Kibanaは無料かつオープンなフロントエンドアプリです。Elastic Stackを統括して管理し、Elasticsearchでインデックスされたデータに、検索と可視化の機能を提供します。一般的には“Elastic Stackで使えるチャート作成ツール”として知られています。一方で、KibanaはElastic Stack(Elasticsearch、Logstash、Kibanaの頭文字から以前は“ELK”と呼ばれることもありました)クラスターの監視や管理、保護のためのユーザーインターフェースとして、さらに、Elastic Stackに搭載されている各種ソリューションの一元的なハブとしても活躍します。2013年にElasticsearchコミュニティで誕生して以来、KibanaはElastic Stackの開かれた窓として、多くのユーザーと組織にポータルとしての機能を提供しつづけています。
Elasticsearchを使い始める — 無料かつオープンなElastic Stackで、格納、検索、分析。
動画を視聴する
ELK入門 — Kibanaで、ログ、メトリック、データインジェスト、カスタム可視化機能の活用をはじめましょう。
動画を視聴する
アクションを促進するKibanaのダッシュボードの作成方法をご覧ください。
Kibanaについてさらに詳しく
KibanaはElasticsearch、およびElastic Stack全体と緊密に統合されており、次の用途を最適な形でサポートします。
- Elasticsearchにインデックスされたデータの検索、表示、可視化と、棒グラフ/円グラフ/表/ヒストグラム/マップ等の作成によるデータ分析。各種の視覚的要素を組み合わせたダッシュボードビューをブラウザー経由で公開するなどの活用で、以下のようなユースケースに、大規模データのリアルタイム分析ビューを提供する。
- ロギングとログ分析
- インフラメトリックとコンテナー監視
- アプリケーションパフォーマンス監視(APM)
- 地理空間データ分析と可視化
- セキュリティ分析
- ビジネス分析
- Webインターフェース経由でのElastic Stackインスタンスの監視、管理、保護。
- Elastic Stack上のオブザーバビリティ、セキュリティ、エンタープライズサーチアプリに搭載された各種ソリューションへの一元的アクセス。
Kibanaを使うと、Elasticsearchの1つ、または複数のインデックスにあるデータを視覚的に分析できます。インデックスは、ログファイルや、その他のソースからくる非構造化データをLogstash(大規模投入に対応)やBeats(単目的のデータシッパー群)に投入し、Elasticsearchストレージと検索機能に最適な構造化フォーマットに転換する際に作成されるものです。
Kibanaのインターフェースでは、Elasticsearchインデックスのデータをクエリしたり、クエリ結果を一般的なチャートオプションや、Lens/Canvas/Mapsといった内蔵のアプリで可視化したりすることができます。様々なチャートのタイプから選択する、アグリゲーションの数を変える、データの特定のセグメントを絞り込むなど、多彩な操作オプションがあります。
Kibanaのダッシュボードとは、各種のチャートやグラフ、メトリック、検索、マップを組み合わせて、1つのウインドウにまとめたものです。ダッシュボードは、データに対する複数の視点からのインサイトを一目でわかるように表示します。ユーザーはダッシュボードから、詳細をドリルダウンすることもできます。
Kibanaでダッシュボードを構築するには、あらかじめElasticsearchにデータをインデックスし、検索や可視化、マップなどを作成しておく必要があります。Kibanaを開いたら、サイドのナビゲーションで[Dashboard]をクリックします。ダッシュボードインターフェースが開くと、既存のダッシュボードの概要が表示されます。まだ作成済みのダッシュボードがない場合は、事前定義済みのダッシュボードが含まれたサンプルデータセットを追加することもできます。
ダッシュボードは、次の手順で作成します。
- サイドのナビゲーションで[Dashboard](ダッシュボード)をクリックします。
- [Create new dashboard](新規ダッシュボードを作成)をクリックします。
- [Add](追加)をクリックします。
- [Add Panels](パネルを追加)で可視化や、保存済みの検索をダッシュボードに追加します。多数の可視化がある場合は、リストを絞り込むことができます。
ヘッダーに“read-only”(読み取りのみ)のアイコンがある場合、ユーザーがダッシュボードの作成/編集/保存を行うために必要な権限を付与されていないことを示しています。Kibanaの管理者は、個人、またはグループベースで、このような権限の設定を変更することができます。
Elasticは、Kibanaを探索していただけるデモサイトを提供しています。デモ環境に用意された多数のダッシュボード例とサンプルデータセットを使って、Kibanaのチャートや可視化を探索していただくことができます。
Kibana Lensはスキルや経験の有無/レベルを問わず、あらゆるユーザーがデータインサイトにすばやくアクセスできるよう設計された内蔵型ツールです。Lensはドラッグ&ドロップのインターフェースを備えており、Elasticsearchデータの探索と、可視化作成のプロセスをシンプルにします。データ分析のベストプラクティスと一般的な使用パターンに基づいて、データ可視化の代替案を提供する“スマート提案機能”がチャートの作成を支援します。
Kibana Lensを使ってできることは、次の通りです。
- Elasticsearchインデックスのデータを、最小限のプログラムインタラクションで探索する
- データフィールドのドラッグ&ドロップで、複数のデータ可視化を作成する
- 複数のElasticsearchインデックスを横断して同時に検索を実施し、1つの可視化内で比較する
- チャートタイプの切り替えと、アグリゲーションの変更をリアルタイムに行い、データ可視化をカスタマイズする
- コード記述やKibanaの使用経験を求められることなく、インタラクティブなデータ可視化を作成する
Canvasは、Kibanaに搭載されたデータ可視化とプレゼンテーションアプリです。Canvasを使えばElasticsearchから直接ライブデータをプルすることができ、色や画像、テキスト、その他のカスタマイズオプションを組み合わせて動的な、マルチページのティスプレイを作成することができます。
Canvasを使ってできることは、次の通りです。
- 背景や縁取り、色、フォント等でワークスペースを作成/パーソナライズする
- 画像やテキストなどオリジナルの可視化要素でワークパッドをカスタマイズする
- Elasticsearchに直接プルしてデータをカスタマイズする
- チャートやグラフ、進捗バーなどでデータを表示する
- フィルターを使用して、欲しいデータを重点的に表示する
KibanaはElasticsearchのオフィシャルインターフェースです。ElasticsearchユーザーにとってKibanaは、データインサイト取得やElastic Stackのヘルスの積極的な管理を行うための最も効率的なインターフェースです。
Kibanaは多数のユースケースを扱うことができます。Elasticは、この可視化インターフェースのイノベーションに大きく投資してきました。Kibanaが搭載する機能は、APMやセキュリティ分析、ビジネス分析、稼働状況の監視、地理空間分析など幅広いユースケースに活用されています。
Kibanaには、強力なサポートコミュニティがあります。無料かつオープンなインターフェースであるKibanaは幅広く導入されており、コミュニティからのコントリビューションも活発です。Kibanaユーザーの習熟度は本当にさまざまです。ドキュメントやインストラクション、コミュニティのサポートも、こうした習熟度の幅を考慮して提供されています。また、Kibanaの立ち上げを支援するElastic主催のトレーニングコースや、個別のサポートもあります。
Kibanaに内蔵の機能、およびサブスクリプションに応じて提供される機能が、データインサイトの発見と表示を手助けします。Kibanaはデータの探索、可視化、監視、管理のための豊富な機能を搭載しています。Kibanaの機能の完全なリストも併せてご覧ください。
Kibanaに関するよくある質問
Kibanaは無料?
はい。Elastic LicenseまたはSSPLに基づき、Kibanaを無料でお使いいただけます。その他に、Elastic Licenseに基づく無料の機能もご利用いただけます。Elastic Stackのデフォルト配布パッケージで無料でお使いいただける機能は、次の通りです。
- APM
- Canvas
- Metrics
- ログ
- マップ
- SIEM
- Stack Monitoring
- Uptime
無料で提供される機能のほかに、有償のデプロイサブスクリプションで追加のツールや、クラウドがホストする統合、トレーニングをご利用いただけます。
はい。無料かつオープンのプラグインを、幅広いアプリや機能拡張、可視化などで使うことができます。
Kibanaに内蔵のVisualize(可視化)アプリで、さまざまなチャート、表、マップなどを使ってデータを形にすることができます。Kibanaのドキュメントに、ダッシュボードに可視化を追加する手順が記載されています。
Kibanaの左側のナビゲーションからアクセスできるVisualize、Canvas、Mapsは、いずれもElasticsearchデータの可視化を行えるアプリです。VisualizeアプリとKibana Lensは、標準的なチャートやグラフの作成に使用できます。Canvasでは、ライブデータによるインフォグラフィックスタイルのレポートやプレゼンテーションを作成できます。さらに、カスタムCSS要素などの非常に精緻なフォーマットオプションを使用することも可能です。Elastic Mapsで、ユーザーはElasticsearchインデックスを単一のビュー内の一意のレイヤーとして使用し、地理空間データをプロットすることができます。
はい。.zip
パッケージを使用して、WindowsにKibanaをインストールすることができます。Windows用Kibanaダウンロードパッケージは、Elastic Licenseに基づいてお使いいただくことができます。パッケージには無料かつオープンな機能と無料の「ベーシック」ティアの機能が含まれるほか、有償機能にアクセスすることも可能です。