「DevOps」は、単なる1つの用語、あるいは職務以上の意味を持っています。それは1つの文化であり、ソフトウェア開発の手法でもあります。DevOpsチームはアプリの中で何が起きているか、また、アプリを実行する環境や、アプリが依存するサービスをアプリのライフサイクル全体にわたって把握する必要があります。運用フェーズだけでなく、開発/デプロイのサイクルでも把握しなければなりません。
いくつものツールセットを学習、使用するよう強いられ、気付けばツールが増殖していた、というDevOpsチームは少なくありません。さらに、開発とステージング、運用のそれぞれのフェーズで異なるオブザーバビリティツールを使用しているチームもあります。この場合、ソフトウェアの開発サイクルに分断が生じ、チームとしてソフトウェア効率の比較や、対照、相関付けを実行する能力が損なわれることになります。Elasticオブザーバビリティを導入すれば、単一の、一元的なソリューション上で複数のチームがコラボレーションを行うことが可能になります。Elasticオブザーバビリティは、開発から運用までのソフトウェアライフサイクル全体にわたり、アプリ、サービス、インフラなどすべてをカバーするソリューションです。
Elasticが提供するマーカーを使って、新規のソフトウェアデプロイを自動で検知し、注釈をつけたり、表示したりしてみましょう。可視化されたフィードバックを活用すれば、カナリーデプロイやブルーグリーンデプロイ、A/Bテストなど、デプロイパターンに関わらず、パフォーマンスの差分をすばやく特定することができます。さらに注釈APIを使って、組織独自のデプロイマーカーが提供するコンテクストを追加することも可能です。

ログの集中監視とは、アプリのエコシステム全体にtail -f
を適用するようなものです。一元的な検索エクスペリエンスを通じて、アプリやサービス、インフラ全体から収集したログを、CI/CDパイプラインからのデータと共に分析することができます。

サイロがない環境なら、テストによって明らかになった問題がすでに運用にも組み込まれているかどうかをすばやく判別できます。ログ行をトラッキングして、アプリの呼び出しを正確に突き止めたり、その他のことも実行可能です。ロギングライブラリでElastic Common Schema(ECS)を活用すると、トレースを自動で対応するログにリンク付けできるほか、既存のロギング関数を強化して、ログを対応するメタデータでエンリッチすることもできます。

ソフトウェアのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)は、ビジネスにおいて非常に重要な取り組みです。一方でCI/CDパイプラインの稼働の維持は簡単ではなく、コンスタントに最適化を実施する必要があります。可視性は、開発者の生産性と業務の遂行に不可欠な要素です。Elasticは多数のパートナーと連携し、DevOpsワークフローのエンドツーエンドなオブザーバビリティを強化するプラグインや、拡張機能の開発を行っています。具体的には、JenkinsやConcourseCI、Maven、PyTestなどの開発ツールのほか、Ansibleなどの自動化ツールもElasticオブザーバビリティに統合することができます。
