エンジニアリング

「開発者向け」の大誤解 ― 誰でも使えるKibanaを知ろう

誤解:Kibanaを理解して使えるのは、開発者だけ。

現実:そんなことはありません。Kibanaは誰でも使うことができます。

Elastic Stackの開発元であるElasticには、世界中からユーザーが集うElasticONイベントGitHubフォーラムのほか、様々なケースをサポートする場面を通じてたくさんのフィードバックが届きます。かつてよく寄せられていたフィードバックの1つに、「Kibanaが難しくて使いにくい」というものもありました。そこでElasticは、コミュニティのリクエストにお応えしてきました。

Kibanaの進化

2010年、Elasticsearchがリリースされると、この新しい検索エンジンは開発者の世界に大きな嵐を巻き起こしました。Elasticsearchが登場してまもなく、KibanaはElasticsearchのユーザーインターフェースとして最初の確定的な一歩を踏み出しました。Elasticsearchデータを一瞬で検索するおなじみのコマンドラインに代わり、チャートや様々な可視化を表示できる便利な手法として、Kibanaは開発者の間で浸透してゆきました。

それから10年、Kibanaは大きく変わりました。現在、Kibanaで可視化を構築する手順はとてもシンプルで、直感的です。ビジネスアナリストから経営幹部、データサイエンティストまで、何百万人ものユーザーがKibanaでリアルタイムにデータを操作しています。“Elastic Stackへの窓”であるKibanaで、ユーザーはデータを表現する方法や表示する方法を自由に選ぶことができます。またKibanaはElasticのDNAを受け継いでおり、無料かつオープンです。

ここからは、そんなKibanaの魅力を実際に体感していただける方法をいくつかご紹介します。もちろん、Kibanaに関する経験は必要ありません。

Kibana Lensで可視化を手軽に作成する

Elasticsearchのデータを使った視覚分析をすぐ始めたいけれど、Kibanaの操作経験がないというユーザーに最適なのがKibana Lensです。ユーザーはKibana Lensを使うことで、データの分析方法を完全に制御できます。また、試行錯誤のプロセスを含む実際のデータ分析操作をサポートするよう設計されており、アドホックな分析を途中まで進めたところで急にチャートが変わったりしても大丈夫です。

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Lensを使ってできることは、次の通りです。

データフィールドを手早く調査する

Lensを使う場合、可視化に使うデータソース(インデックス)やフィールドを事前に選択しておく必要がありません。Lensは可視化前にElasticsearchのデータフィールドを表示します。ユーザーはそのフィールドをクリックして値を詳しく確認し、問いに答えるデータを選択できる仕組みです。

ドラッグ&ドロップで可視化する

調査対象データを絞り込んだら、シンプルにフィールドをドラッグ&ドロップするだけで自動的にデータが可視化されます。補完的なデータフィールドやインデックスを追加することもでき、比較分析を実行する上で役立ちます。

スマート提案機能で時間を節約する

ユーザーがドラッグやクリックの操作を実行するたびに、Lensは代替となるデータ可視化の方法を提案します。言い換えると、ユーザーの使用データセットに対する学習曲線を平坦化します。Lensは他のKibanaユーザーが一般的に成功する使用パターンと関連性ランキングを組み合わせ、ユーザーのデータに最適な可視化タイプを提案します。

Kibana Lensについて詳しくは、ドキュメントをご覧ください。

Canvasで思いのままにデータを表現する

より洗練されたデータ表現のためのツールを求める方には、こちらがおすすめです。Kibanaが搭載するCanvasは、ユーザーのクリエイティブな才能を存分に活かし、制作物をピクセル単位でカスタマイズできるデータ表現ツールです。ブランドで使用するロゴや色彩、他のデザイン要素を動的なダッシュボードに組み込み、Elasticsearchデータのストーリーを力強く表現することができます。

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他のダッシュボードツールではスナップショットのデータを使うことでわずかにタイムラグが生じるのに対し、CanvasのチャートはElasticsearchインデックスへのデータストリーミングを使って、鮮度の高い情報を表示します。たとえばミッションクリティカルなSOCや、経営陣への報告などに使う場合も、Canvasなら最新のデータに基づくリアルタイムな意思決定が可能になります。

何よりもまず、CanvasはKibanaが提供する無料かつオープンな機能であり、またElasticsearch SQLをサポートします。

Canvasについてさらに詳しくは、ブログ記事「KibanaでCanvasを使いはじめる」や、ウェビナー「Intro to Canvas」(はじめてのCanvas)をご覧ください。

可視化の他にも、いろいろできる

エンドポイント保護からアプリケーションパフォーマンス監視、アプリへの検索機能の追加まで、Kibanaは各種のパワフルなツールへの入り口にもなっています。

ネットワークトラフィックをグローバルにマッピングしたり、ログストリーミングの全体像を把握したり、使い方はいろいろ。Kibanaなら、ユーザーが求める情報をわずか数クリックで表示できます。

何か作ってみよう

Kibanaでどんな冒険をするか、自由に選んでください。線グラフや円グラフ、サンバーストグラフといった定番の可視化からはじめるもよし、Elastic Mapsを使った位置情報データの深堀、あるいは厳選された時系列UIを使った高度な時系列分析に挑戦するのもおすすめです。教師なしの機械学習で、Elasticsearchデータに潜む異常を検知することもできます。もちろん他にもたくさんの機能があります。ぜひご活用ください。

まずはKibanaに触れてみましょう。ウェビナー「Kibanaではじめるデータ可視化・分析入門」や、14日間の無料トライアルをご用意しています。また、創造性にあふれる活用事例をぜひご紹介ください。