Elastic認定エンジニア試験に備えるための7つのヒントとテクニック

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主要テクノロジーの認定取得は、開発者が自身のスキルを示したり、キャリアアップにつなげたりするうえで非常に有効です。Elastic認定エンジニア試験は、Elastic製品のユーザーが自身のスキルを証明する認定を取得できる試験の1つです。

認定試験対策は、学生時代から変わらず、神経がすり減るような作業です。Elasticコミュニティのメンバーも口々にそう言っています。 

私はこれまで、新任のコミュニティ啓発担当として、最新のElastic製品について学んだり、開発者としての経験を製品の使用方法に応用したりしてきました。この記事では、Elastic認定エンジニア試験に合格するための対策に役立つヒントや資料を紹介します。

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1)複数のコンテンツ形式を活用する

情報を取り入れるのにかかる時間や、それに適した媒体は、人それぞれ異なります。学生時代、1週間前に読んだ教科書の内容をすべて楽々思い出せても、教室で交わされた意見を思い出すのは苦手だった人がいるかもしれません。また、私のように、実験室での実習や実験を通して学ぶのが向いていた人もいるでしょう。Elasticsearchをはじめ、あらゆるテクノロジーの学習は、参考資料の読み込みとアプリケーションの実際の操作を組み合わせて進めるのが一番です。

現場経験の長い実務者の場合は、Elasticsearchを使ったアプリケーションを作成するのが最も効果的でしょう。Elasticの創設者シェイの先例に習い、レシピアプリのような、得意なプロジェクトを作成するのもいいですね。 

Elasticを使い始めたばかりの人には、Elasticsearch Engineerトレーニングをお勧めします。トレーニングは、オンライン形式とオンデマンド形式で利用できます。このコースは、動画コンテンツとラボ演習の組み合わせで構成されており、Elasticsearchを使った実践経験を積むことができます。並行作業をしたくなるかもしれませんが、動画を見ながらラボ演習をするのはやめましょう。並行作業をすると十分に理解できません(私が確かめました)。動画を見る際は、代わりに、重要な点をメモに書き取ることをお勧めします。情報を自分の言葉で表現する作業をすると、理解が深まり、思い出しやすくなります。

Elasticコミュニティに参加し、投稿することも、有効な勉強方法です。コンテンツの投稿は、トピックを詳しく調べ、理解を深めるうえで非常に役立ちます。コミュニティチームや世界中のElasticユーザーのコミュニティが作成した多くの資料も、さまざまな意見を知り、学習内容を補強するのに役立ちます。コミュニティに参加する方法は多数あります。以下にその例を示します。 

私は、さまざまな媒体のコンテンツを使用し、複数のイベントに参加して、同僚に質問もしました。いくつもの勉強方法を組み合わせるのが有益であるのは間違いありません。この記事の最後に学習と試験対策に役立つ資料の一覧を記載していますので、ご覧ください。

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2)練習、練習、ひたすら練習!

完全に身に付けるには、練習あるのみです。Elastic Stackの使い方を練習するための練習課題はたくさん用意されています。トレーニングコースに登録すると、知識を強化するために練習課題に何度も挑戦したくなるでしょう。 

Acing the Elastic Certified Engineer Exam(Elastic認定エンジニア試験に合格する)」では、多数の練習課題が紹介されています。Elasticsearchのバージョンを確認し、最新のコースシラバスに照らして、試験で出題されるすべてのトピックがこれらの資料で取り上げられていることを確認します。

取り組む課題にかかわらず言えることですが、思いついたのが別の解法だったとしても、同じ答えが得られていれば大丈夫です。結果が一致することを確認します。また、模範解答も試し、さまざまなアプローチを取れるようになりましょう。自分の解答が最適かどうかを検討します。たとえば、データのサブセットに対してElasticsearchのクエリとアグリゲーションを記述するときは、Elasticsearchのクエリキャッシュの仕組みを考慮すると、一致したクエリに対してフィルターを使用した方が効率的です。

問題に解答する際は、ドキュメントからサンプルをコピーペーストするのではなく、ラボや課題にクエリを自分でタイピングするようにしましょう。試験でコマンドを記述できるように、体で覚えるのに役立つテクニックです。[Dev Tools](開発ツール)にあるKibanaコンソールのショートカット(キーボードコマンド、ドキュメンテーションショートカット、自動インデントなど)を覚えるのも重要です。

練習課題の仕上げに、できる限り試験に近い状況で挑戦することをお勧めします。試験と同じように時間制限をして、解答速度を計ってみましょう。モニター1台、Webカメラ、マイク、スピーカーを用意して、机を片付けるなど、試験を受けるのに必要な環境を意識してください。 

3)まずは自力でエラーを修正してみる

練習中は、エラーメッセージが表示されたり、誤ったクエリを書いたりすることが必ずあります。開発者は一般に、お気に入りの検索エンジン使った検索能力が高いので、エラーメッセージの解消方法をすばやく見付けることができます。 

しかし、検索エンジンを使った問題解決アプローチばかりに頼っていると、試験中は検索エンジンを利用できないので、問題の診断が困難になります。エラーメッセージが表示されたら、すぐにお気に入りの検索エンジンに入力するのではなく、メッセージを読んで自分で問題を診断してみましょう。また、試験で使われるバージョンのElasticsearchのElasticドキュメントで苦もなく情報を見付けられるようになっておきましょう。

4)睡眠、空間、時間を利用する

どのような認定資格も、勉強しなければならないことが大量にあります。Elasticsearchを使い始めたばかりの人は、身に付けるべき知識たくさんあることに気付くでしょう(Elasticに入ったばかりの私がそうであるように)。一度に脳に詰め込める情報量の限界は、すぐにやってきます。

すでに受験日を決めて迫りくるタイムリミットに焦っている人も、自信を持って受験できる日をこれから決めようと考えている人も、重要なのは、受験対策と併せて自身のケアをすることです。日常の仕事と締め切りを抱えながら受験に備えている場合はなおさらです。Elastic Source Codeでは空間と時間の大切さが述べられています。それを意識して、勉強空間を片付け、学習した内容を消化するために定期的な休息を取り、夜はぐっすり眠って夢を見ましょう。ElasticにはShut It Down Dayという全社一斉の有給休暇があり、私にはそれが勉強内容を定着させるのにぴったりのゆとりになっているようです。

5)試験の出題範囲すべてを学習したかどうかを確認する

試験前に、試験概要で出題範囲をチェックして、それらをすべて学習したことを確認しましょう。試験に出てくる用語の意味や、どの画面やAPIコールを指しているかを自信を持って言えるかどうか確認します。

6)サポートが必要な場合は認定チームに問い合わせる

試験日が近付いてくると、試験の実施方法について疑問が出てくるかもしれません。障がいのある受験者には、必要な設備の準備や試験時間の延長ができます。実施方法に関するさまざまな疑問が「Preparing for the Elastic Certified Engineer Exam - Get Elasticsearch Certified(Elastic認定エンジニア試験に備える - Elasticsearch認定を取得しよう)」で取り上げられています。Elasticの認定チームは、寄せられた質問にいつでも喜んでお答えします。不明な点があれば、certifications@elastic.coまでお問い合わせください。 

7)合格したらお祝いする

Elastic認定エンジニア試験への合格は偉業です。これまでの大変な苦労がすべて報われたのです。すぐに他の認定(Elastic認定アナリストElastic認定オブザーバビリティエンジニアなど)に向けて計画を練りたくなるのもわかりますが、この瞬間を味わうのも重要です。合格したら、その結果を祝う時間を作り、成果を周囲に知らせましょう。寸暇を惜しんで勉強したのですから、休むのも当然です。

私は、先日この試験に合格しました。知らせを読んだときには小躍りしました。それから、家族とディナーに出かけてお祝いしましたよ。

皆さんの吉報を楽しみに待っています。