2018年8月29日 ユーザストーリー

Elastic StackでIoTに挑むOTTO Motors

著者 Daniel Cecil

本記事はElastic{ON} 2018のトークの要約です。Elastic{ON} 2018のトークはアーカイブで多数公開中です。また、お近くの都市で開催されるElastic{ON} Tourのスケジュールもご覧ください。

Clearpath Robotics傘下で産業用自動運転車両の設計、製造、運用を手掛けるOTTO Motorsが目指すのは、ロボット工学技術の活用が進み、「人による運転は時代遅れ」になる社会の創出です。同社の機動性に優れたロボット製品群は世界40か国以上で運用され、危険な作業現場をはじめとする多様な現場で自動化を達成しています。

多数のロボットを運用する上で必要となるのが優れた管理システムです。問題をすばやく特定し、開発スピードの改善に役立つだけでなく、低価格ソリューションをパッケージ化し、IoTテクノロジーに接続できるシステムでなければなりません。インテリジェント経路計画を採用することにより、OTTO MotorsのロボットはA地点からB地点への異動方法を、個別のユニットレベルと、集団レベルの両方で把握することができます。そしてこの技術に不可欠なのが、大量のデータポイントのリアルタイム処理です。

この管理システムを開発するにあたり、OTTO Motorsでは高額の費用をかけたり、新たな技術開発を行うことなくテストでき、また社内の既存ソフトウェアに簡単に接続できるソリューションを模索しました。要件をすべて満たすソリューションを求めて、担当チームはあらゆるIoTソリューションを検討したと言います。OTTO Motorsの前インフラストラクチャーマネージャー、グレッグ・ジェイコブス氏は次のように語っています。「選定にあたって重視したのは処理速度です。そして、Elastic Stackしかないと思いました」

OTTO Motorsの開発チームがElastic Stackを選んだ理由は主に3つあります。

  1. Elasticの各種プロダクトにHTTP/JSON APIが存在し、すぐに使うことができる。社内で既に使用されている製品やサービスにも簡単に接続でき、サービスにデータを組み込むことも容易。また使いやすいクライアントライブラリがあり、データ収集のオプションも豊富にある。
  2. たった1台のPCでElastic Stackのインストール・実行を行うことができる。インストール時点で独立したシステムとなっており、開発せずにすぐに使いはじめることが可能。機能や操作も分かりやすく、Elastic Stackでさまざまなシステムと接続できる。また将来的なスケールのニーズに応える能力がある。
  3. KibanaがWebベースで使いやすく、統合性に優れている。エンドユーザーから社内全体での使用まで、多様な使い方に対応していて便利。

グレッグ・ジェイコブス氏はさらにこう述べています。「(Elastic Stackを)たとえるなら、植物の種のようなものです。手入れされた庭先でしか芽が出ないというタイプの種ではありません。どんな環境でもうまく、大きく育ちます」

OTTO Motorsでは当初IoTアプリケーションにElastic Stackを使う予定でした。しかし、現在では同社のソフトウェア開発品質保証、ITセキュリティ、研究報告ダッシュボードにもElastic Stackが使われています。たとえばロボットをテストする自動システムは、ロボットに障害として提示するLIDARデータを仮想のdockerコンテナーで生成しています。また、ロボットがシミュレーションを瞬時に完了する技術にもElastic Stackが使われています。ロボット製品群を管理するソフトウェアを通常の100倍ほどの速度で実行できるだけでなく、Metricbeatやその他のElastic製ツールでシステムの問題もテストしています。

大量のロボット製品群を稼働させることで生じた膨大なデータは、すべてElastic Stackに送られます。OTTO Motorsのロボットが収集するデータの量は、1製品群につき、10秒間で5,000データポイントを超えます。CPU時間、WiFi信号、モーター温度、操作の詳細など、広範なデータを取得するためです。OTTO Motorsでは、このすべてのデータをElastic Stackでアグリゲーションし、30分間のレポーティングウインドウにまとめています。

またElastic Stackの監視機能を活用したカスタムダッシュボードで、見た目にはわからないトレンドや、ヒットしにくいインデックス、ユーザーに多く使われる機能などを特定しています。

本記事は、高性能プロダクトと高度なソリューションのニーズを持つOtto Motorsの事例をお伝えしました。Otto MotorsではElastic Stackを活用し、ロボット工学技術を世界規模で運用しています。Elastic{ON} 2018のトーク動画「ロボット工学、IoT、ビッグデータにElastic Stackを活用する」もぜひ併せてご視聴ください。Elastic Stackを活用したインテリジェントな自動運転ロボット製品群の保守や、スケールの方法を詳しくご紹介しています。

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