テレフォニカブランドを支えているのは、顧客への魅力的で信頼性の高いサービスの配信です。その根幹には、これまで継続的にイノベーションに注力して築き上げた、ネットワーク全域の高いサービス品質があります。
この数年、音声・インターネット・動画の新しいサービスが次々と市場に登場しています。その影響で、テレフォニカのサービス配信の手法も複雑化が加速し、サービスの配信と利用に関する各種ログデータやメトリックデータの生成量も急激に増えています。あらゆる規模の通信企業が、この状況に対応するためにインフラ管理に多大な投資を行っています。そのソリューションの多くは、インフラを構成する個々の要素の運用に関するインサイトを導き出せるように開発されています。ところが、複数の分散システムに散在するデータを抽出、一元化、分析する方法は検討されていません。ましてや、リアルタイム性は考慮されていないのが実情です。
業界の多くの企業と同様、テレフォニカも、独自システムを自社で開発していましたが、保守に手間とコストがかかるわりに、技術面の柔軟性は高くありませんでした。また、インシデントの発生を把握できるのは常に事後で、レイテンシーが問題になっていました。社内システムは、データのリポジトリとして機能するだけで、データを分析したり、新たなインサイトに基づいてアクションを起こしたりする有効な手立ては備えていませんでした。
この状況を打開するソリューションとしてテレフォニカが目をつけたのが、Elastic Stackでした。Elastic Stackを採用することで、データフォーマットをわざわざ統一しなくても、多様なデータソースを組み合わせて分析できるようになりました。テレフォニカでは現在、カスタマーエクスペリエンス全体の向上を目指して、保有データから事業運営や商取引への価値ある情報をリアルタイムで引き出せるデータ管理プラットフォームの構築に取り組んでいます。