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Elasticオブザーバビリティ7.12の最新情報(ブログ記事) ― APM相関付けを導入、OpenTelemetryのネイティブサポートを開始

バージョン7.12のElasticオブザーバビリティをリリースしました。Elastic APMの相関付け機能を使って、根本原因分析をスピードアップさせることができます。BeatsとElastic AgentでARMのサポートを開始し、小電力デバイスの監視が手軽になりました。ネイティブなOpenTelemetryのサポートで、インジェストアーキテクチャーをシンプル化することも可能になりました。現在、ElasticオブザーバビリティはトレースメトリックでOpenTelemetryをサポートしています。Elastic CloudとFrozenティアの検索可能スナップショットで自動スケーリングを活用し、総所有コストを引き下げることもできます。ここまでお伝えしたアップデートは、7.12に導入された機能や性能のほんの一部に過ぎません。 

最新バージョンのElasticオブザーバビリティは、オフィシャルなElastic CloudのElasticsearch Serviceでお使いいただけます(無料の14日間トライアルもご用意しています)。または、セルフマネージドのエクスペリエンス向けに最新バージョンのElastic Stackをインストールして、無料かつオープンなプランに含まれる多数の機能をご利用ください。 

前置きはここまでにして、さっそくリリースのハイライトを説明しましょう。 

アプリの遅延とエラーのトップ要因を自動で特定する、APMの相関付け機能

Elastic APMに相関付け機能を導入しました。アプリケーションのトランザクションに生じた顕著な遅延やエラーを分析し、パフォーマンスが低いトランザクションと相関性の高い要因(たとえば、サービスのバージョンやインフラストラクチャーメタデータなど)を自動的に明らかにします。この機能を使うと、事後対応のトラブルシューティングワークフローでも瞬時に根本原因分析に照準を合わせることができ、平均復旧時間の短縮化につながります。またこの機能を活用して改善が必要な領域を特定し、エンドユーザーエクスペリエンスを継続的に改善することにより、予防的なワークフローを推進できます。 

たとえばこの機能で、パフォーマンスの遅延と相関性が高い特定のサービスバージョンがある、あるいはトランザクションエラーのうち高い比率を占める特定の顧客がいる、といったことを明らかにできる可能性があります。そのようなインサイトはAPMのUI上で強調表示され、エンジニアが次の調査ステップを絞り込む上で役立ちます。 

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APMに導入された相関付け機能は、Elasticsearchの重要用語アグリゲーション機能をベースに開発されており、顕著な遅延やエラーが生じたトランザクションに付されているタグを全トランザクションのセットと比較することで、最適な水準を下回るトランザクションに“異常なほどよくある”タグとメタデータを自動で特定します。要は、すべてのトランザクションセットに比べて、最適な水準を下回るトランザクションにより顕著な要素を特定しよう、ということです。遅延の閾値はデフォルトで75パーセンタイルに設定されていますが、カスタマイズも可能です。分析に使われるタグは、バックエンドサービスのカスタムラベル、インフラストラクチャー、サービスバージョン、フロントエンドサービスのカスタムラベル、OS、クライアントタイプです。 

本機能や、APMのその他のアップデートについて詳しくは、ドキュメントをご覧ください。

動的な需要に魔法のように応える、Elastic Cloudの自動スケーリング

Audiをはじめ、Elasticをご利用の数多くのお客様がElasticのデプロイを実行、管理する環境にElastic Cloudを選んでいます。その最大の理由は、1クリックでのアップグレードやデプロイテンプレートなど、運用を大幅にシンプルにする機能が充実していることです。Elasticは今回、Elastic Cloudに自動スケーリングを導入しました。この導入により、Elastic Cloudは組織にとってますます魅力的な選択肢となっています。自動スケーリングはオブザーバビリティのコミュニティで最も要望が多かった機能の1つです。これまでオブザーバビリティのユーザーは、最大容量に過剰な費用をかけることなく、動的な需要に簡単に対応する方法を必要としていました。 

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Elastic Cloudでは以前からスライダーの移動や、APIコールの実行などで、クラスターのスケールアップとスケールダウンを簡単に実施できる仕様を提供してきました。さらに今回自動スケーリングを導入したことで、スケーリングは一層シンプルになります。自動スケーリングの機能を有効化する(UIのチェックボックス、またはプログラミングを使ったAPI/CLIコールで切り替える)と、Elastic Cloudはクラスターの動的な需要に応じて容量を自動でスケールさせます。予期せぬ出費を回避するために、あらかじめ最大の閾値を設定することもできます。 

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自動スケーリング機能は現在データストレージと機械学習ノードに対応しており、今後はさらに他のノードタイプにも対応してゆく予定です。 

一連のアップデートについてさらに詳しくは、Elastic Stackの最新情報に関するブログ記事をご覧ください。

ARMのサポートを開始したBeatsとElastic Agentで、ARMベースのインフラを監視

パワー効率と可搬性にすぐれるARMアーキテクチャーは、長い間モバイルデバイスとIoTデバイス市場を席捲してきました。さらに最近では、サーバーサイドクラウドコンピューティングの市場でも存在感を増しています。AWSはすでにARMベースのEC2インスタンスを複数導入しており、MicrosoftとGoogle Cloudも近くこのトレンドに合流すると見られています。 

「ユーザーがいる場所へ行く」ことを信念に掲げるElasticは、今回のリリースよりBeatsとElastic Agentを含むElastic Stack全体でARMベースのアーキテクチャーのサポートを開始しました。ARMを実行するサーバーやデバイスを保有するユーザーは、Beats、またはElastic Agentを使ってヘルスとパフォーマンスデータを収集し、エンドポイントを監視することができるようになりました。ユーザーの多くはまだARMベースのコンピューティングをはじめたばかり、あるいはハイブリッド環境で利用するフェーズにいます。そのような場合も、一元化されたスタックで、他のインフラと共にARMインフラを監視することができます。 

エッジ監視のためのフレキシブルかつスケーラブルなプラットフォームとして、Elastic Stackをオーガニックに受容し、支えてくださっているIoTのコミュニティに、あらためてお礼申し上げます。今回のリリースより、IoTのユーザーはエッジでBeatsやElastic Agentを実行して、インジェストアーキテクチャーを一層シンプルに保つことが可能になりました。 

OpenTelemetryをネイティブサポート 

オブザーバビリティデータの標準的な収集レイヤーとして浸透しつつあるOpenTelemetryは、アプリのオープンかつベンダーニュートラルなインストルメンテーションを実現する目的で開発されました。Elasticは、ElasticオブザーバビリティでOpenTelemetryのネイティブサポートを開始しました。OpenTelemetryエージェントで収集したデータを直接Elasticのデプロイに送ることが可能です。サポートの開始に伴い、既存のElasticアーキテクチャーにOpenTelemetryを導入する手間が軽減されただけでなく、Elasticアーキテクチャーそのものをシンプル化できるメリットがあります。 

ElasticとしてOpenTelemetryの支持を一歩前進させることができ、一同大変嬉しく思っています。Elasticは2020年、OpenTelemetryエージェントとElastic APMの間の変換レイヤーとなるOpenTelemetry Collector exporter for Elasticをリリースしました。今回OpenTelemetryのネイティブサポートが開始されたことにより(7.12では試験的機能の位置付けです)、この追加コンポーネントをインストール、管理する作業は不要になりました。ユーザーはOpenTelemetryエージェントからElastic APM Serverに直接データを送ることができます。 

OpenTelemetryのネイティブサポートは現在セルフマネージドのスタンドアロンデプロイに対応しており、近日中にElastic CloudとECEに対応する予定です。 

他にも多数!リリースのアップデート 

現在テクニカルプレビュー段階となっているFrozenティアを使うと、Amazon S3やGoogle Cloud Storage、Microsoft Azure Storageなどの低コストオブジェクトストアに格納されたデータを直接検索できます。たとえば数年分のログデータもアーカイブからリハイドレートする必要がなく、そのまま検索できる、ということです。 

またKibanaで実行に長い時間がかかるタスク向けに、“検索をバックグラウンドに保存”する機能を追加し、ユーザーエクスペリエンスの向上を図りました。長時間実行されているクエリを必要に応じてバックグラウンドに送ることで、分析や探索といった他の作業をKibanaで優先的に処理できます。 

ご紹介した機能やElastic Stackのその他のハイライトについて詳しくは、Elastic 7.12リリースブログをご覧ください。


本ドキュメントに記述されているあらゆる機能ないし性能のリリースおよびタイミングは、Elasticの単独裁量に委ねられます。現時点で提供されていないあらゆる機能ないし性能は、すみやかに提供されない可能性、または一切の提供が行われない可能性があります。

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