プレスリリース

ElasticがElastic Stackにリアルタイムグラフ分析を導入

関連性に基づいてデータに隠れているリレーションシップを探索する新しい方法
2016年3月30日
カリフォルニア州マウンテンビュー、オランダ アムステルダム - 2016年3月30日 -

Elasticは本日ElasticsearchとKibanaの新しい拡張機能、Graphを発表しました。Graphは、データに隠れているリレーションシップを発見、理解、探索することを可能にします。サーチの速度と関連度によるランキング、そしてグラフ探索を組み合わせることで、GraphはElastic Stackにまったく新しい多様なユースケースの可能性をもたらします。

「Elasticsearchに保存されたデータについて新しいタイプの質問を投げかけられるように構築されたのがGraphです。」(Elasticのプロダクトマネジメント担当シニアディレクタ、Steve Kearns談)「関連性というレンズを通してデータ内のリレーションシップを見ることで、これまでは複数のシステムやバッチジョブ、複雑なワークフローを介さないと得られなかった疑問の答えを簡単に見つけることができるのです。」

Elastic Stackで新しいユースケースを可能にするGraph

製品からユーザー、ログに至るまで、Elasticsearchに保存されたすべてのデータは結び付いています。この結び付きを探索するベストな方法は、実際に見ることです。Graphでは、Kibanaプラグインを通じてこれを実現します。Elasticのすべての製品と同様に、このUIは、強力でありながらシンプルなAPIを基盤としています。関連度によるランキングでの豊富な経験が活用されたこのAPIを通じて、最も有意な関連性を発見することができます。グラフ探索へのこのユニークなアプローチは、新しいインデックスフォーマットや手法を必要としない、まったく新しい多様なユースケースの可能性をElastic Stackのユーザーにもたらします。

Graphを使用すれば、複雑な疑問の答えの探索、行動分析や不正利用、サイバーセキュリティ、新薬発見、個別化医療などのユースケースへの対応、そして継続的なリアルタイムデータに基づく個別のレコメンデーションの作成を容易に行うことができます。Graphは、最も重要な関連性を自動的に特定し、クエリごとに関連度によるランキングを適用してノイズからシグナルを切り分けます。GraphはElasticsearchを基盤としています。ゆえに、高いスケーラビリティと準リアルタイムなデータ可用性を利用しながら、刻々と変化するデータに応じて的確な答えを見出すことができるのです。

リレーションシップ探索に関連度を導入するGraph

Elasticsearchにデータを追加すると、インデックス作成プロセスによってドキュメントの各フィールドが追跡されて値がカウントされ、全体的な頻度が更新され、多様なクエリ用のデータが用意されます。これらの統計情報は、サーチの関連度によるランキングの計算に使用され、Elasticsearchアグリゲーションでデータが効率的に要約されます。Graphでは、この統計情報が新しい方法で使用されます。まず、ドキュメント内および複数のドキュメントに渡るリレーションシップが特定され、次に特定のクエリについて最も関連性の高いリレーションシップの優先順位が決定されます。これとは対照的に、従来のグラフ手法は、特定のリレーションシップの単純な頻度カウントに基づいています。このアプローチには、最も結び付きが多い要素、たとえば映画のレコメンデーションデータの中の「ショーシャンクの空に」や、クレジットカード購入データの中の「スターバックス」などが最も重要として返される、という欠点があります。ElasticsearchのGraphでは、全体的な平均値と比較したそれぞれのリレーションシップの重要性を見ることで関連性が計算され、頻度による結び付きを回避した上で、重要な結果が返されます。

「Elastic製品の無限の可能性と、Elastic Stackのパワーをできるだけ簡単にユーザーに活用してもらいたいというElasticの強い気持ちが形になったものが、Graphです。」(Elasticの共同創立者、CTO、ShayBanon談)。「Elasticの革新を続ける姿勢を誇りに思うと同時に、Graphがもたらす新しい方法を通じて、難しい課題やユースケースが解決されていくことを楽しみにしています。」

詳細

Elasticについて

Elasticは、構造化・非構造化データをリアルタイムで検索やロギング、解析などのユースケースに利用可能にする、世界をリードするソフトウェアプロバイダです。Elasticsearch、Kibana、Logstash、Beatsといったオープンソースプロジェクトの開発に関わるメンバーにより2012年に設立され、 Elastic Stack、X-Pack、Elastic Cloudは累積ダウンロード5000万件以上を達成しています。Benchmark Capital、Index Ventures、NEAなどから資金提供を受けているElasticの本社はオランダのアムステルダムと、米国カリフォルニア州マウンテンビューにあり、全世界に事務所と従業員を展開しています。詳細については、 www.elastic.co/jpをご覧ください。