Elasticの新しいメトリクス機能が公共部門ITの可用性を大幅に向上
Elastic Observabilityの新しいカラム型メトリクスエンジンにより、公共部門のITチームは、ログ、メトリクス、トレースを共通プラットフォームに統合できるようになります。その結果、SREはシステムの稼働率を向上させると同時に、税金を原資とする予算を効率的に活用できます。

公共部門のサイト信頼性エンジニア(SRE)は、連邦政府機関、保健局、公立大学、交通機関など、どのような組織を支援する場合でも、特有の課題に直面しています。複雑なハイブリッドインフラ全体でミッションクリティカルな可用性を維持しながら、厳格な監査およびコンプライアンス要件にも対応しなければなりません。さらに、IT支出のすべてについて、監督機関、立法機関、そしてサービスを提供する市民に対して説明責任を果たす必要があります。
これまでオブザーバビリティツール市場では、この最後の課題への対応が容易ではありませんでした。最も高機能なプラットフォームほど高価であり、さらに最新インフラに不可欠な高度なインストルメンテーションを導入すると、その分だけコストが増加する価格体系が一般的だったためです。コストが急増すると、当然ながら、データ量を削減したり、保持期間を短縮したり、高カーディナリティメトリクスを完全に諦めたりするという対応が取られます。午前2時、市民向けサービス、学生ポータル、あるいは病院システムに影響するインシデントが発生した際、その欠落したコンテキストの有無が、迅速な復旧と長時間の障害の分かれ目となります。
Elasticは、完全なカラム型メトリクスエンジン、PrometheusおよびPromQLのネイティブサポート、すぐに利用できるインフラコンテンツ、エージェント型調査ワークフローを含む、刷新されたメトリクス機能を提供することで、この状況を一変させました。その結果、公共部門のITチームは、これまでカバレッジと予算のどちらかを犠牲にせざるを得なかったコスト上のトレードオフなしに、包括的な運用可視性を実現できます。
ログとメトリクスを単一のプラットフォームに統合し、オブザーバビリティの負債を削減
多くの公共部門の組織では、特に米国のOMB Memorandum M-26-14などの政府要件への対応を目的として、コスト効率に優れたログの保存・保持基盤として、すでにElasticを活用しています。
そして今、その信頼できるログ基盤は、メトリクスにも拡張されています。最新のインフラを運用する公共部門の組織の多くは、ログ用、メトリクス用、トレース用と、それぞれ異なるシステムを利用するサイロ化された環境を抱え、オブザーバビリティの負債が蓄積しています。それぞれのシグナルは異なるバックエンドに保存され、異なるクエリ言語を使用するため、相関分析を行うにはツールやコンテキストを切り替えながら作業しなければなりません。インシデントが発生すると、エンジニアはプレッシャーの中で、分断されたシステムを手作業で横断しながら状況を把握しなければなりません。
Elastic Observabilityは、メトリクス、ログ、トレースを単一の統合バックエンドに保存します。アラートが発生した時点で、関連するログイベント、直前に発生したメトリクス異常、関連するトレースなど、調査に必要なコンテキストがすでに関連付けられた状態で利用できます。エンジニアは仮説を立てる前に、3つものタブを開く必要はありません。機械学習(ML)による異常検出はインフラメトリクスに対して自動的に実行されるため、アラートには単なるしきい値超過だけでなく、何が変化したのか、その逸脱がどの程度深刻なのかというコンテキストも含まれます。市民が利用するサービスを運用する公共部門のSREにとって、これは平均解決時間(MTTR)の短縮を意味します。組織のリーダーにとっては、長時間に及ぶ障害の減少と、手作業による相関分析に費やす人的コストの削減につながります。
クラウド、オンプレミス、エアギャップ環境に対応する柔軟なデプロイメント
Elastic Observabilityは、Elastic Cloud Serverless、Elastic Cloud Hosted、および完全にセルフマネージドなオンプレミス環境やエアギャップ環境という、3つのデプロイメント形態に対応しています。オンプレミス環境での利用を制限したり、高度な機能をホスト型環境でのみ提供するベンダーもありますが、Elasticでは、すべてのデプロイメント形態で同等の機能を利用できます。データ所在地に関する厳格な要件を持つ組織でも、機能を犠牲にすることなく、自社インフラ上でプラットフォーム全体を運用できます。
予算管理に適した料金体系
公共部門のIT予算では、コストの予測可能性が重要です。複数年契約や予算サイクル、予算承認プロセスでは、不透明な料金体系によって発生する予期せぬ請求額に対応する余地はありません。
多くの商用オブザーバビリティベンダーは、最新のインフラが拡大するにつれて予測が難しくなる料金体系を採用しています。ホスト単位の料金に加え、カスタムメトリクス料金やコンテナ超過料金が課されるため、Kubernetes環境の拡大やOpenTelemetryによる計測の高度化に伴い、請求額も増加していきます。これらのコストは、複雑な環境でオブザーバビリティの価値を高める要素であるカーディナリティに連動しているため、事前に予測することが困難です。
Elasticの料金体系は根本的に異なります。料金はデータ量に基づいて決まり、ホスト数やシステムをどれだけ細かく計測するかによって変動することはありません。Elastic Observability Serverlessでは、Time Series Data Streams(TSDS)インデックスモードで保存されるメトリクスは、取り込みと保持の両方について、標準のObservabilityのGB単価の25%で利用できます。ボリュームディスカウント適用時の料金は、取り込みが約$0.023/GB、保持が約$0.005/GB/月です。ホスト単位のライセンス料金や、カーディナリティに基づく追加料金、より詳細なインストルメンテーションを不利にするカスタムメトリクス区分はありません。その結果、Datadogをはじめとする他社製品と比べて約半分のコストを実現しています。
長期間のデータ保持も十分に現実的なコストで実現できます。保持コストは約$0.005/GB/月であるため、フル解像度のメトリクスデータを1年以上保持することも経済的に可能であり、公共プログラムで求められる長期間にわたる監査にも対応できます。
料金体系と導入モデルに関する補足:
公共部門のお客様には、データの保存場所について譲ることのできない要件がある場合が少なくありません。米国の組織向けには、ElasticはAWS GovCloud(US) 上で FedRAMP Moderate および FedRAMP High の認可を取得しています。 Elastic Cloud Hosted または セルフマネージド デプロイメントを実行している組織(機密環境やコンプライアンスが厳しい環境によく見られるエアギャップ環境を含む)の場合、TSDSメトリクスは現時点で 追加料金なし で利用できます。どちらの場合も、カラムナーストレージエンジンにより、メトリクスの実行に必要なインフラストラクチャが少なくて済むため、導入モデルに関係なくコスト効率が向上します。
コスト削減を支える技術
Elasticの新しいメトリクス機能における性能向上は、Elasticsearchの時系列データの保存およびクエリ処理方式を根本から再設計した成果です。
Elasticは、TSDSワークロード向けに設計されたカラム型ストレージエンジンを中心に、メトリクス機能を再構築しました。その成果は次のとおりです。
OpenTelemetryメトリクスでは、1データポイント当たりの保存容量が3.75バイトとなり、前年の25バイトから約6.6分の1に削減されました。また、Prometheusと比較して最大2.5倍高いストレージ効率を実現しています。
時系列クエリは従来のTSDSと比べて最大160倍、Prometheusと比べて最大30倍高速になり、インデックス処理性能も最大50%向上しています。
公共部門のITチームにとって、その効果は明確です。ストレージ効率が向上したことで、速度や性能を損なうことなく、従来より大幅に低いコストでフル解像度のメトリクスを数か月から数年にわたり保持できます。これにより、長期間にわたる傾向分析、キャパシティプランニング、監査証跡の維持が可能になります。さらに、新しいKubernetesラベル、クラウドタグ、アプリケーションのディメンションを追加しても、料金プランの変更やアーキテクチャへの負荷を招くことなく、必要なデータを収集できます。
Prometheusのネイティブサポート:これまで構築してきた資産を保護
公共部門のインフラは、慎重かつ計画的に進化します。調達サイクルは長く、既存システムとの統合も広範囲に及ぶため、市民向けサービスに影響を与える運用上のリスクは非常に高くなります。そのため、プラットフォームを移行する際には、これまで構築してきた資産を確実に保護する必要があります。
最新のクラウドとコンテナ化されたインフラストラクチャを運用しているほとんどのSREチームは、長年の運用知識を表すスクレイプ構成、アラートルール、PromQLクエリ、Grafanaダッシュボードなど、Prometheusベースのツールに多額の投資をしています。これまでは、メトリクスのバックエンドを移行するたびに、それらをすべて作り直さなければなりませんでした。
Elasticは、その負担の大部分を解消しました。PrometheusのメトリクスはPrometheus Remote Write経由で取り込まれ、意味を変えることなく同じカラム型ストレージに保存されます。KibanaではPromQLをネイティブに利用できるため、既存のクエリ、ダッシュボード、アラートルールを修正することなく、そのまま移行できます。可視化レイヤーとしてGrafanaを引き続き利用したい組織向けに、ElasticsearchはPrometheus互換のネイティブAPIを提供しています。互換性のあるフロントエンドから直接利用できるため、エンジニアが慣れ親しんだインターフェースを維持したまま、バックエンドのみをElasticへ移行できます。
効率的な移行プロセス
移行は段階的に進めることができ、その大部分を自動化できます。Observability Migration Platformは、CLIベースのワークフローです。サポート対象のGrafanaおよびDatadogのアセットをKibanaネイティブ形式へ変換するとともに、その結果をレビューするために必要な証跡も生成します。これにより、これまで手作業で再構築していた移行作業を、変換と検証を中心としたワークフローへと変えることができます。エクスポート済みアセットまたはライブAPIのいずれにも対応しており、DatadogおよびGrafanaのダッシュボードやアラート設定を対象に変換できます。公共部門のチームにとって特に重要なのは、このワークフローによって、移行レポート、マニフェスト、検証パケット、ロールアウト計画など、レビュー担当者向けの証跡も生成されることです。これにより、どの項目が問題なく変換されたのか、どの項目が機能縮小されたのか、どの項目が手動レビュー対象としてフラグ付けされたのか、さらに人による判断が必要な項目は何かを容易に確認できます。
Elasticはオブザーバビリティ分野をリードする企業として評価されています
Elastic Observabilityに対する市場での評価は、ますます高まっています。2026年7月、Elasticは2026 Gartner® Magic Quadrant™ for Observability Platformsにおいて、3年連続で「リーダー」に選出されました。この評価は、PrometheusとOTelによる標準化の効率性と、ログ、メトリクス、トレースに単一のプラットフォームを使用できる機能を顧客に提供しつつ、市場の変化を先取りし続けることを優先しているElasticの姿勢を反映していると考えています。

公共部門のITリーダーにとっての戦略的価値
公共部門のITリーダーにとって、その価値は運用面と戦略面の両方にあります。業界最高水準のメトリクス機能と、Elasticが培ってきたログ機能を統合したオブザーバビリティプラットフォームは、次のような点で組織にもたらす価値を大きく変えます。
予測可能な料金体系により、オブザーバビリティ全体のコストを大幅に削減できます。
調査コンテキストの自動提供により、インシデント対応を迅速化し、サービスの可用性を向上できます。
コスト効率に優れた長期保持により、コンプライアンス対応や監査への備えを強化できます。
メトリクス、ログ、トレースを単一のプラットフォームへ統合することで、調達の複雑さとシステム統合のリスクを軽減できます。
公共部門におけるメトリクス活用の次のステップ
公共部門のリーダーがオブザーバビリティにどのように取り組んでいるかについては、「2026 Landscape of Observability for Public Sector」レポートをご覧いただくか、Elasticの担当者までお問い合わせください。
Gartner, Inc.『Magic Quadrant for Observability Platforms』Padraig Byrne、Martin Carenほか。2026年7月13日。
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この図は、Gartner Inc.が発表したより大規模なリサーチドキュメントに含まれるものであり、そのドキュメント全体の文脈に沿った評価が求められます。Gartnerが発表したドキュメントをご希望の方は、Elasticにお申し込みください。
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本記事に記述されているあらゆる機能ないし性能のリリースおよびタイミングは、Elasticの単独裁量に委ねられます。現時点で提供されていないあらゆる機能ないし性能は、すみやかに提供されない可能性、または一切の提供が行われない可能性があります。