Elastic Security LabsがLLMのリスク緩和と悪用防止のためのガイダンスをリリース

Elastic Security Labsがリスク緩和の推奨事項と情報セキュリティ対策を含めた安全なLLM導入のための明確なガイドをリリース

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Elastic Security Labsの目的は、脅威アクターからの攻撃を防ぐための知識を広く公開し、皆様の取り組みを支援することです。100件以上の詳細な記事のライブラリと毎年発行するグローバル脅威レポートで定評のあるElasticから、最新の発行物としてLLM Safety Assessment(LLM安全性評価)をお届けいたします。

最善のリスク緩和に向けて

生成AIと大規模言語モデル(LLM)は、この1年半で幅広く導入が進み、可能な限り早い実装に向けて取り組んでいる企業も多く見られます。その結果、攻撃の対象となる領域が拡大する一方、開発者やセキュリティチームはこの新たなテクノロジーを安全に導入する方法について明確な指針をまだ確立できていません。Elastic Security Labsのチームでは、皆様の組織がそのような状況に対処できるよう支援するために、この新しい研究文書をまとめました。

この文書では、生成AIとLLMの安全性について考察し、LLMの実装を保護するために不可欠な情報をセキュリティチームに提供します。これには、リスクの詳細な説明と、攻撃に対処するためのベストプラクティスの提案が含まれます。LLMの初心者向けのインサイトから、OWASP Top Tenに関する詳細な説明まで含め、この文書では一般的な悪用手法への対策を検討・推奨しています。

Elastic Securityの脅威およびセキュリティインテリジェンス部門を率いるJake Kingは、このレポートについて次のように語っています。

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LLMは大きな潜在能力を秘めている一方、その幅広い導入は企業のリーダーから不安視され、悪意のあるアクターが機密情報へのアクセスやITエコシステムへの足がかりを得るための新たなルートになると認識されています。セキュリティに関する研究成果を一般に公開することは、Elastic SecurityのDNAの一部です。私たちは、セキュリティの知識はすべての人のためのものであり、多くの人が取り組みに参加するほど安全性は高まると確信しています。Elasticのお客様に限らず、あらゆる組織がElasticのルールやガイダンス、Elasticチームによる質の高い研究成果を利用できるようになることが望まれます。

この文書で検討されている対策は、企業のアーキテクチャーのさまざまな領域をカバーしています。特に重要なのは、LLM対応アプリケーションを構築する開発者が取り入れる必要がある製品内制御と、安全な使用方法を確認・検証するためにSOCが導入する必要がある情報セキュリティ対策です。これらは、Elastic AI Assistantや、Elasticの製品スイートに含まれる他のAI駆動ワークフローに実装した対策でもあります。

Elastic Securityを活用しながらリスク緩和について理解を深めたい方々のために、現在のLLMのセキュリティ態勢を改善するいくつかの検出ルールも導入しました。これは特に、迅速な対応アクションに関連したリスクの緩和を対象としています。私たちはこれらの手法をオープンかつ透過的に共有することで、Elasticのお客様がElasticのナレッジベースとすぐに使える検出ルールをどのように活用できるかの実証例となることを期待しています。

脅威研究に基づいて構築

Elasticによる検出ルールの最近の進歩と、最新の公式な研究調査を踏まえると、Elasticでリスクに関する理解が進んだのは、この新しい分野での何か月にも及ぶ研究を通して得られた専門知識によるものだと認識することが重要です。この知識は、今日の多くの環境に影響を与えるセキュリティリスクに対するElasticの深い理解を掛け合わせて、最新のレポートで公開されているだけでなく、Elasticの業務全体でも活用されています。

高レベルのリスクに関するElasticの視点と、従来の検出エンジニアリングの概念に対するElasticの重点の置き方に関するインサイトを組み合わせています。以下をはじめとするElastic Security Labsの多くの文書には、これらの考え方や他のさまざまな観点が反映されています。

これらの文書やElasticのブログで公開されている他の文書は、今後起こることに関して読者に情報とインスピレーションを提供し、準備を促すことを目的としています。

組織の保護

Elastic Security Labsは、Elasticのお客様に限らず、インテリジェンスのコミュニティ全体に向けて、セキュリティに関する重要な研究成果をタイムリーに提供することに専心しています。正規化と標準化を通して、この業界をあらゆる人にとってより安全なものにすること、それがまさに私たちがこの研究で意図していることです。

Elasticのお客様に向けては、検出ルールリポジトリを用意し、確実で迅速な監視を支援しています。これは現在、LLMの実装にも対応しています。これらのルールは、透過性を重視するElasticの方針に沿って、オープンに構築・維持されています。

さっそく脅威アクターへの対処を開始しましょう。無料のレポートを是非ご覧ください

本記事に記述されているあらゆる機能ないし性能のリリースおよびタイミングは、Elasticの単独裁量に委ねられます。現時点で提供されていないあらゆる機能ないし性能は、すみやかに提供されない可能性、または一切の提供が行われない可能性があります。

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