開発者が顧客エクスペリエンスに注目する理由

著者

Ron Wen

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ユーザーデジタルエクスペリエンスがテクノロジーとサービスを提供する手法の1つになったことで、CX(顧客エクスペリエンス)の世界における開発者の存在感はますます高まっています。

最近では人と人の対面を制限する状況が続き、家庭や企業内の基本的なニーズもテクノロジーの支援に大きく依存せざるを得なくなりました。たとえば日用品をオンラインで注文するとか、デリバリーの料理を利用する、予約のスケジュールを設定する、エンターテインメントのストリーミングサービスを利用する、オンライン会議やイベントを開催する、といったことです。この結果、開発者は、顧客が期待する日々のデジタルエクスペリエンスに直接影響を与え、またそのエクスペリエンスを向上させる立場で業務に従事することになりました。同時に、顧客第一のアプローチをプロアクティブに導入し、CXの責務を積極的に受け入れている開発者たちが、CX領域のリーダーとして大きな飛躍を遂げています。

顧アプリケーションパフォーマンスに対する期待水準の上昇

これまでに、オンラインショッピングや銀行アプリ、病院のオンライン予約でお粗末なデジタルエクスペリエンスに遭遇した経験がおありでしょうか。クラッシュ、あるいはフリーズしたアプリに腹を立てたことは?オンラインサイトの商品購入ボタンをクリックしたのに砂時計マークしか表示されず、先に進めなかったことは?

複数の調査から、パフォーマンスが貧弱なアプリに対する消費者の許容度はゼロに近く、アプリを削除するか、競合他社のサービスに移行する可能性が極めて高いことがわかっています。さらに、たった1回の不快なエクスペリエンスでも消費者の企業やブランドに対する印象に長期間ネガティブな影響が生じることも明らかになりました。

顧客が触れるエクスペリエンスを構築しているのは開発者です。したがって開発者はCXに直接的な責務を負っており、かつ顧客と密接な関係にあります。アプリのユーザーに3つのレベルからなる運用サポートを提供して顧客のクレームや障害に対応することは、顧客関係構築の一部と捉えることができます。ユーザーエクスペリエンスのどこで摩擦が生じているのか、機能性とパフォーマンスの双方の観点から正確に理解することによって、次に修正すべきポイントが明らかになります。またこうしたCXの課題を効果的に克服することは、個々の開発者のレベルにとどまらず、組織全体にメリットをもたらします。

CXの決定的な要因となるハイパフォーマンスアプリ

企業が長期的な成功を収めるためには、革新的な新しいアプリやサービス、機能性をすばやく実現して卓越したCXを創出することが不可欠です。また、社内外にわたって顧客と開発者が連携する取り組みも意外に重要です。

つまり、企業、およびそのブランドの原動力として、開発者の存在感はますます大きくなっていると言えます。機能的であるだけでなく、安定性に優れ、スケーラブルかつ安全なアプリケーションは、顧客ロイヤルティを醸成し、ビジネスを成功に導きます。APM(アプリケーションパフォーマンス監視)は、一貫したCXとデジタルエクスペリエンスを確実に提供し、エンドユーザーを満足させるための重要なツールとして役立つ可能性があります。

CXファーストなアプローチに応えて進化するツール群と企業としての姿勢

業務内容がコーディングでも、チームでの企画やコラボレーションでも、コーディングのベストプラクティス調査でも、デバッグでも、オンコールでも、我々が最終的には顧客のために、彼らの日常をより暮らしやすく、効率的に、楽しくするために働いていることに変わりはありません。ところが現在、ソフトウェア開発ライフサイクルが短期化、反復化し、また就業環境の分散が進んだことで、エラーを招く十分な余地が生まれました。つまりチームのスキルセットやツール群について考えるとき、優れた仕様や機能を開発するという要件は依然として満たす必要があり、なおかつ一貫性のある、卓越したCXの構築についても考慮することが必要になっています。

運用環境内でアプリとコードが発揮するパフォーマンスを完全に把握する取り組みは、トラブルシューティングに必要となるだけでなく、現実のあらゆる条件下でコードの効果的な動作を保証するために欠かせません。クラウドネイティブ環境、マイクロサービス、SOA、SLOが主導する今日の世界において、その取り組みの実践はかつてないほど難しくなっています。QA環境だけでなく、エンドユーザーの手元で効果的に、確実にアプリを動作させるという追加的な責務を引き受けることは絶対的な要件です。取り組みの最初の一歩としては監視とロギングでも十分ですが、プロフェッショナルな開発者、SREs、DevOpsであれば、APM(アプリケーションパフォーマンス監視)やAPMを含む一元的なオブザーバビリティソリューションの導入を目標とする必要があります。

顧客、企業、そしてプロフェッショナルな開発にCXファーストのアプローチが重要であるのは、アプリを確実に動作させるためです。テレメトリデータをインストルメンテーション、収集して、アプリの真の運用パフォーマンス特性とエンドユーザーエクスペリエンスを把握する取り組みは、問題の発生を防ぎ、アプリのパフォーマンスをプロアクティブに改善する優れた手法となります。

APMをCXのイニシアチブとして活用する

顧客ファーストのマインドセットを実践するには、APM等のツール群を用いた全テレメトリデータ(ログ、メトリック、トレース)の収集や“always-on”の分析に代表される、DevOps主義の採用が必要となります。CI/CDパイプラインに優れた一貫性と再現性を確立するには、まずアプリ環境全体のインストルメンテーションの重要性を理解することです。また設計に優れたAPMソリューションを使えば、多年にわたり環境を拡張する中でコスト効率に大きな差がつくことも考慮しておきたい点です。突き詰めると、これはテクノロジーの話ではありません。1人の人間、画面の向こう側で使うエンドユーザーにアプリが与える影響の話です。開発者の目線が顧客に近づくほどビジネスにおける開発者の重要性は高まります。これは、開発者としてCXファーストな観点を歓迎する十分な理由となります。

その先のステップとして、顧客ファーストの視点からAPMの基本的な原則を学ぶことを検討してみましょう。



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