リリース

Elastic Stack 5.0.0 GA リリース

2016年2月、Elastic{ON}16の後に、「こんにちは、Elastic StackとX-Pack」という記事を公開しました。本日は、5つのAlphaリリースとBeta、RCといったほぼ1年の成果として、Elastic StackのGAリリースを発表します。

さらに重要なことに、Elastic Cloudで -- 今日 -- から利用可能になります。最新版のElasticsearchやKibanaのマネージドサービスを利用したい場合はこちらが唯一の選択肢です。Elastic Cloudが最高のマネージドサービス型Elasticsearchとなるよう努力しています。実際に、RC版をテストの目的のためにCloudで利用可能にしました。

私たちと一緒にお祝いしましょう!

GAリリースは本日から利用可能です。Elasticチームも参加するバーチャルイベントを11月3日に行う予定です。リリース内容について聞いたり、(AMAスタイルで)開発者に質問をしたりすることができます。参加登録はこちら!

詳細に入る前に、リリースに至るまでに私たちが得たものについて考えたいと思います。

コミュニティ

現在各国で開催中のElastic{ON} Tourで、ここ数年の歴史について紹介しています。このセッションでは累計で7500万ダウンロードに達成したこと発表しています。最初にこのプロジェクトを開始した時に、より広範囲で利用されることを望んでいました。コミュニティの情熱には驚きと喜びを感じ続けています。

Pioneer Program

これを踏まえて、Pioneer Programの結果を共有したいと思っています。このプログラムを始めた理由は簡単です。みなさんにElastic Stackを使ってもらうことが、最高品質のプロダクトのリリースを確実にするだけでなく、私たちの開発に最も重要な気づきを与えてくれます。4月の最初のAlphaリリース以降、146のIssueを報告していただいたことに感謝します。

私たちのコミュニティはElasticの最も重要な資産です。実際、今回のリリースで最も議論されたうちの1つが"Elastic Stack"という名前です。

Elastic Stack

昨年、Packetbeatチームがジョインして、Beatsが生まれました。オープンソースの軽量データシッパーであるBeatsは、ElasticsearchやLogstashに ログファイルやインフラメトリクス、ネットワークパケットなどを、より簡単に送信することができます。多くのユーザが私たちのスタックを省略したELKとBeatsを支持してくれましたが、私たちは、"B"をE-L-Kとどのように組み合わせるかについては説明していませんでした。

ELK Bee

Elastic Stackはその名前以上のものです。このリリースサイクルを開始した時に、私たちはStackを同時に開発しビルドし、テストしてリリースすることにしました。これは重要なことであり、互換性を明確にします。またこれにより、デプロイを簡単にし、バージョンによる混乱を減らし、Elastic Stack全体に対して開発者が機能を追加するのを容易にしてくれます。

新しい機能

この記事の最初に、各プロダクトの主要な内容について紹介すると書きました。しかし、どこから初めてどこでやめればいいかは難しい問題です。それぞれのチームリードとテックリードが、それぞれのプロダクトの機能について紹介する記事を書いています。彼ら以上に適した人はいません。私は、特にいくつかの内容について、ワクワクしていますが、詳細を列挙するよりは、概要を紹介しそれぞれのプロダクトの記事を読むときの参考にしてもらうのがいいでしょう。

  • Ingest Node - Ingest NodeはElasticsearchのnode typeの1つで、grokやgeoip、dateなど、基本的なイベントの操作をインデックス(または再インデックス)の時にデータに対して実行できる機能を持ったノードです。Pipelinesはプロセッサの組み合わせを設定でき、クエリパラメータの“?pipeline=x”を指定してREST APIでアクセスできます。Elasticsearchとして、インデックスする際にドキュメントの前処理を行う機能を持つことにより、様々なことが行えるようになります。これは、Logstashを置き換えるものではありません。Beatsを排除するものでもありません。これは、ただ、データを収集するアーキテクチャのデザインにより多くの柔軟性をもたらすものです。
  • Elasticsearch Performance - ベンチマーク、特に比較できるベンチマークには課題がある傾向にあります。そのことを考慮し、5.0.0以前のリリースと比較することに努力してきました。このデータはどなたでもご覧になれます。パフォーマンスが妥当なものであるか、ベンチマークの結果について秘密や嘘がないかを確認することができます。実際に、私たちのハードウエアの条件とともに公開された文書だけでなく、Rallyというツール自体もオープンソースとして公開しており、ベンチマークタスクもRally-Tracksとして公開しています。
  • Metricbeat - Metricbeatは、Elastic Stackでのメトリクスの収集ツールとしてTopbeatを置き換えます。Topbeatのように"top"コマンドのようなホストやプロセスごとのリソース(CPU,メモリー,ディスク,ネットワーク)の統計情報を収集します。しかし、Topbeatとは異なり、Apache, HAProxy, MongoDB, MySQL, Nginx, PostgreSQL, RedisやZookeeperといったシステムのメトリクスも収集します。対象となるシステムはさらに増える予定です。
  • Logstash Monitoring APIs - この新しいモニタリング機能は、Logstashのパイプラインやプラグインの実行を可視化します。Logstashがデータを処理している間、このコンポーネントがそれぞれの処理に関する様々な種類のメトリクスを集め、シンプルなAPIを利用してデータを取得できるようにします。
  • Timelion - re{Search}プロジェクトとして紹介された後、TimelionはKibana本体で利用できるようになりました。Timelionは、時系列データを探索するためのQuery DSLと可視化を提供します。

言い忘れましたが、BKD treeや scaled_float、 half_floatElasticsearch Resiliencyに大きな貢献をしています。Kibanaの美しいデザインの変更(ボーダーをなくすまで、それがどのくらい邪魔であったかがわかりませんでした)、BeatsのKafka Outputなど、他にも沢山あります。

5.0は大規模なリリースです。それぞれのリリース記事で、ぜひ理解を深めてください。

X-Pack

Elasticは、機能を拡張することが大好きです。また、これまで作成してきた拡張機能は面白い名前を持っていました。 Shield、Marvel、そしてWatcherは全て、オープンソースではなく、カスタマー向けのクローズドソースな個別のプラグインとして提供してきました。残念なことに、GraphとReportingがさらに加わったことで、インストールが難しくなり、混乱を招くようになりました。

X-Packに、こんにちは!

Elastic StackにSecurity、Alerting、Monitoring、Reporting、Graphの機能を追加するものをひとつにパッケージングしました。5.0に関するエンジニアリングは、Elastic Stackだけでなく、X-Packに対しても及んでいます。

Monitoring UIをKibanaへ追加
ユーザやロールを作成するためのSecurityのUIをKibanaへ追加
インストール手順を簡単に

X-Packは無料でお試しいただくことができます。また、商用とフリー(Basic)のライセンスの2つがあります。X-Packの機能やフリーで利用できる機能などの詳細についてはSubscriptionsページをご覧ください。

終わりに

この素晴らしいリリースにあたり、すべてのお客様と、私たちのコミュニティに、最大限の感謝を申し上げます。将来のリリースの礎となることは間違いないでしょう。また、いつものように、このリリースを理解する最善の方法は、それを体験することです。